KindlePWを買うべきかReaderを買うべきか [ガジェット]
前の記事では電子書籍全般について紹介したので(紹介したのか?)、今回は実際の端末とサービスについて見ていきます。
読売新聞の4コマ漫画みたいな名前の端末は例によって省きます。
まずは大本命。
Kindle PaperWhite(2013)
価格は9980円。11月30日までに買えば1980円分のKindle本用クーポンがもらえるので実質8000円。
11月12日にはには3Gモデルが発売開始。こちらは通信料込みで14980円。
ほぼデファクトスダンダードになりつつある電子書籍端末。iPhoneとAndroidで言えばiPhone的な。
2013モデルの進化点
・高いコントラスト
新しい世代の電子ーペーパの採用によりコントラストが向上しました。詳しくは下で。
・高速化
新型プロプロセッサで動作が25%高速化しました。
・Page Flip機能
読みかけのページはそのままに、小窓で他のページを確認できる機能を搭載が追加されました。
・大容量化
メモリが2GBから4GBになりました。
進化点では無いけど、フロントライトを搭載しているのもKindlePWの大きな特徴です。
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お次は我らがSONYの電子書籍
Reader (PRS-T3S)
ソニーストアでkindlePWと同じ9980円で販売中。
本体カバーと同時購入で1000円分の電子図書券が貰え、長期保証が無料でつけられるキャンペーン中。kindlePWよりキャンペーン内容はイマイチ。期限も10月31日までだし。
Kindleより1年ほど早く発売された(どちらもアメリカで)電子書籍の草分け的存在の端末。今ではKindleに押され、知名度は地を這うほどですが、端末の作り込みはkindle以上(と思います)。iPhoneかAndroidで言えばWindowsPhone。
2013モデルの進化点
・高解像度化
今までのReaderの解像度は6インチで600×800pxとお世辞にも高いとは言えませんでした。
しかし、今年のモデルから6インチ758×1024pxとなりやっとKindlePWと同じレベルまで上がりました。
・リフレッシュレートの大幅な低下
また、今までのReaderは最大15ページに1度は画面の書き換えが必要でした。しかし、これが最大4時間へと大幅に伸びました。
・背面パネル一体カバー
背面パネルが取り外し可能で、別売りの前面カバー一体のタイプに付け替えることが可能です。これによりカバーをつけても軽さ、薄さを維持できます。
・急速充電対応
3分で1時間分の充電が可能。地味にうれしいですね。
・小型軽量化
高さが13mmも低くなり、幅、薄さ、質量全て小さくなりました。ベゼルが細くなってスタイリッシュなデザインになったのもいいですね。
スペック比較
項目 | Kindle PW | Reader |
---|---|---|
ディスプレイ | Carta電子ペーパー技術採用Paperwhiteディスプレイ | クリアタッチパネル搭載電子ペーパー |
サイズ | 6インチ | 6インチ |
解像度 | 758×1024 | 758×1024 |
dpi | 212dpi | 212dpi |
内臓メモリ/使用可能容量 | 4GB/3.1GB amazonコンテンツはクラウドに無料、無制限で保存可能 | 2GB/1.2GB |
インターフェイス | micro USB端子 | micro SDスロット micro USB端子 |
Wi-fi | IEEE 802.11b/g/n WEP/WPA/WPA2 | IEEE 802.11b/g/n WEP/WPA/WPA2 |
対応フォーマット | Kindle(AZW3)、TXT、PDF、保護されていないMOBI、PRC HTML、DOC、DOCX、JPEG、GIF、PNG、BMPは変換して対応 | 電子書籍:配信コンテンツ(.mnh)、XMDF、.BOOK、EPUB、PDF、TXT 写真:JPEG、GIF、PNG、BMP |
バッテリィ | 8週間 | 2か月(約30000ページ) |
充電時間(PCから) | 約4時間 | 約2.5時間 |
急速充電対応 | - | 3分で600ページ分 |
高さ | 169 mm | 160 mm |
幅 | 117 mm | 107 mm |
厚さ | 9.1 mm | 8.8 mm |
重さ | 206 g | 160 g |
ライト | フロントライト搭載 | 未搭載、別売りライト付きカバー |
ハードボタン | - | 有り |
価格 | 9980円 | 9980円 |
電子書籍専用端末ということで機能が絞られている上、どちらもE ink社の電子ペーパを使っているのでスペック上は似たものとなっています。価格もお互いを意識してますね。
注目すべき違いは
・ディスプレイ
・内臓メモリ、インターフェイス
・対応フォーマット
・大きさ、重さ
・ライト
の5点。
・ディスプレイ
どちらも、大きさと解像度は同じですが、KindlePWには最新のCarta世代の電子ペーパーが搭載されており、Readerは1
つ前のRegal世代の電子ペーパーが搭載されています。
CartaはReagalに比べて50%のコントラストUP、20%の反射率UPを実現し、白の表示がより白く、黒がより黒くなって印刷物の質感に近づいたと言われています。またリフレッシュ間隔が大幅に伸びて、より快適に読書ができることが謳い文句です。
参考記事(E Ink RegalとCartaの真実)
Readerは最新ではないものの独自の開発により、画面のリフレッシュレートを大幅に下げることに成功しました。
Cartaは章ごとにリフレッシュが必要ですが、Readerに載っているペーパーは最長で4時間リフレッシュなしでも大丈夫なようです。
どちらも具体的な物理量でないのでどのくらい違うか正直よく分かりませんね...
Readerについてはバッテリィの2か月という測定に用いられた1ページ/1分というペースで考えると240ページはリフレッシュしなくてすむという計算になります。
E ink社の言う章(チャプター)が何ページなのかは全く分かりませんが、和書の小説では数十ページで一章だと思うので、Readerの方が数倍は優れているのではないでしょうか。
E ink社の最新ディスプレイよりSONYが改良した前世代の方がリフレッシュレートについては良いですね。
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どちらも発売されたので実際に触ってみたところ、Kindleは14ページに1回程度のリフレッシュ。Readerは100ページ以上たってもリフレッシュを確認できませんでした。Reader凄いwww
コントラストが向上したKindleは確かにメリハリがありますが、Readerと比べないと分からない気も...コントラストというかホワイトバランスが青っぽかったのから黄色っぽくなって紙の質感に近づいた方が大きい印象としては強かったです。
・内臓メモリ、インターフェイス
KindlePWは2013年モデルからメモリが倍の4GBになりました。価格が上がったのも(前モデル比で+2000円)これが一番大きい原因のではないかと思います。
そして容量の増加により、記録できる書籍の数が約4000冊と大幅に増えました。ちなみにReaderのメモリは2GBで1200冊。
でもReaderにはmicro SDスロット(microSDHC対応)があるので最大で32GBまで容量を増加させることが可能です。
自炊したPDFをたくさん持ち運びたい人はReaderの方が良いでしょう。
Kindleはamazonのクラウドサービスが使えるので、Kindleストアで購入した本については容量を気にしなくて済むのがいいですね。
・対応フォーマット
ここは、大きく違いが出ました。
フォーマットについては一つ前の記事で紹介しているので説明は省きます。
Kindleは基本的にamazonの独自規格のみ。MicrosoftWordのフォーマットにも対応しているのが面白いですね。
対するReaderは国内の主要フォーマットから世界標準まで幅広くしています。(amazonと絶交して)国内で使う分には不自由ないでしょう。
Kindleは完全に囲い込み商法ですね。その分質の高いサービスが期待できそうです。フォーマット毎というか配信会社毎の書籍のラインナップを下の表に示してあります。
・大きさ、重さ
Readerの方が一回り小さく軽いです。特に重さに関して、Readeeはもともと軽かった前のモデルからさらに4g軽量化し、160gと文庫本程度になりました。Kindleは7g軽量化して206g。Kindleにはフロントライトが搭載されているのでこちらも十分軽いのではないでしょうか。
7インチタブレットのNexus7(2013)は299g、7.9インチのiPad mini(2013)は341gなので、どちらも持った感じは軽いです。
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実際に触ってみたところ、Kindleは幅が広いので手と重心の距離があり、比べると数字以上に重く感じました。 長時間持つことを考えるとReaderの方が楽そうです。
それから、どちらも片手で握れるサイズでしたが、子供や女性など手の小さい方にとっては幅の差10mmは大きいかもしれません。ただ、ベゼルが細いと指が置きにくいので考えもの...
・ライト
KindlePWは2012年モデル同様にフロントライトを搭載しています。方やSONYは今まで発売したReaderに一度もフロントライトを搭載せず、今回ももちろん搭載していません。代わりにカバー一体型の外部ライトの利用が可能です。
フロントライトを搭載するとその分端末が厚く重くなるので、一概にどちらが優れているとは言えません。
僕は、通学電車内での読書がメインですが、寝る前に本を読むときにはライトがあった方がいいなと思ってます。
まとめ
実際に触ってみると結構違いに気が付きます。個人的には今年度のKindlePWの背面に光沢文字でデカデカと『amazon』と書かれていたのがマイナスポイントでした。今までは控えめな色で『Kindle』って書いてあるだけだったのに...
それから質感はReaderの方が高く感じました、プラスチッキーな感じがなく、物理ボタンも押し心地が良かったです。
ということで、僕はReaderの方が好みでした。質感が高いのに軽くて小さいというのが大きな魅力です!ライトはついてないけど...
何にせよ、買う前に一度触ってみることをお勧めします。
でも、電子書籍を選ぶときは端末よりも中身を見て買った方が良いと思います。
端末の改善に比べ、本のフォーマットやストアの品ぞろえの改良ははるかに大変でしょう。いくら良い端末を買っても読みたい本が販売されていなければ意味がありません。
どいうことで次はストアの品ぞろえを見てみましょう!
次の記事:『電子書籍の品ぞろえを比べてみた』
電子書籍が欲しい [ガジェット]
最近電子書籍専用端末が気になります。
というのも僕は小説が大好きで、家には500冊くらい本があります。(積ん読も含め)
これ以上増えると置き場がないことや、本を読むのは主に通学電車内ということで、電車内でも快適に読書ができる電子書籍専用端末が欲しいのです。
電子書籍に対応したデバイスといえば、iPhone、iPad、androidスマホなど沢山ありますが、
僕が欲しいのは電子ペーパーを搭載した
電子書籍"専用"端末!
本を読む機能しかない端末の事です。
国内で電子書籍専用端末と言えばamazonのKindle PaperWhite(以後、Kindle PW)、楽天のkobo、SONYのReaderの3つがメインです。koboには全く興味がないのでKindleかReaderの購入を前提に考えていきます。
まずは電子書籍と電子ペーパについて。
電子ペーパーとは?
大半の電子ペーパー端末ははアメリカのE Ink社の電子ペーパーを使っています。KindleもReaderもそうです。
この電子ペーパーはマイクロカプセル型電気泳動方式というもので、ディスプレイ部には帯電した白い粒と黒い粒の入ったマイクロカプセルが並んでいます。
そして、そこに電圧をかけることで、白い粒を前面にしたり、黒い粒を前面にすることで描画を行います。
一度描画してしまえば、そのあとは電気が流れていなくても描画されたままになります。電源を切っても表示し続けられるというのが液晶モニタと大きく異なる点です。
利点
・省電力
画面の書き換え時以外は一切電気を使わないので、非常に省電力。
KindleもReaderも一度の充電で公称2カ月は読書ができます。
・屋外で見やすい
外部からの光を反射するので屋外での視認性が高いです。
(左が通常の液晶ディスプレイ、右が電子ペーパ)
液晶やプラズマディスプレイはディスプレイが発光した光が目に届くことで映像が見えます(一部反射型のものもある)。そのため昼間の屋外など非常に明るい場所では環境光の明るさに画面の明るさが負けてしまい、映像が見にくくなります。
また、多くのディスプレイは映像のメリハリを強調するため光沢ディスプレイになっているので映り込みが大きくなります。
しかし、電子ペーパは発光せず、外からくる光を反射するので明るい場所でも見やすさは変わりません。また、読み物に特化しているのでディスプレイ表面が非光沢になっているのも特徴です。そのためディスプレイにギラつきや映り込みが起こりにくく、紙の印刷物に近い感覚で読むことができます。
・目が疲れにくい。
上に書いたように画面が発光しないので、最近話題のブルーライトとか気にする必要がありません。
液晶に比べて刺激が少ないので寝る前の読書なんかには最適ですね。
また、RGBの画素でなく、白と黒の粒で表示しているので印刷された文字と近い質感になります。
でも、最近の液晶ディスプレイはアホみたく高密度化してきてるので、正直文字の再現度は電子ペーパーより液晶の方が高いです。フラグシップスマホは300dpiオーバーで、電子ペーパーよりも2倍くらい画素がきめ細かいという...
・視野角が広い
黒と白の粒が物理的に存在して光を反射しているので視野角は180度、ほぼ真横からでも視認できます。
真横から本読む人はいないと思うけど。
・薄い、軽い、曲がる
基本構造はカプセルとそれに電圧を印加する層だけなので液晶に比べ薄く、軽く作れます。
また、基盤にプラスチックフィルムを使えば曲げることも可能らしいです。
電子ぺーパーは国内でも、凸版印刷、富士通、ブリジストン、エプソンン、日立、リコー、ブラザーなど多くの会社が開発しており、近い未来デジタルサイネージ(電子看板)として普及が予想されます。
バスや電車内の広告、街頭のポスター広告なんかも遠からず電子ディスプレイに置き換わるでしょう。
欠点
・カラー表示ができない。
RGBの3つのカプセルを設ければ原理上は可能ですが、まだ商品化はしていません。マイクロカプセル型電気泳動方式以外の方式ならあるんですかね、よく分かりません。
・応答速度が遅い
早い話が動画を表示できません。
画面全体を書き換えるのにもたつくので、とても動画といえるフレームレートで表示することができません。画面を書き換えるために画面全体をリフレッシュさせる必要もあるし。
そのため、スクロールやズームといった動作もカクカクとした感じになってしまいます。
・暗所で見えない
構造上画面が発光しないので仕方ないです。各社フロントライト層を設けたり、ディスプレイ部にライトを当てたりして対応しています。
電子書籍でできること
・たくさん持ち運べる
例えばKindlePWであれば小説を約4000冊持ち運ぶことができます。
なのでいつでもどこでも好きな本を読みたいときに読むことができるし、何冊もの本を平行して読むこともできます。
・検索
上に書いたような欠点があるのであまり実用的ではありませんが、ブラウジングができます。
簡単な語句の検索くらいなら便利だと思います。端末内部に辞書がを搭載しており、ネットに繋がっていない環境でも調べものができる端末もあります。
・マーカー、メモ
文章にマーカーを引いたり、メモを残すことができます。僕は本に書き込むのは嫌いなので、たぶん使わないと思いますが、気に入ったフレーズをマークしておくと後から検索できるようなシステムはいいなと思いました。
Evernoteにフレーズを保存する機能を持った端末もあります。
・いろんな端末で読める
対応アプリを入れれば電子書籍専用端末以外でも読むことができます。iOS、android端末は殆ど全て対応しており、ストアによってはWindows、Mac上でも読めるものもあります。
読書履歴は同期されるので、外ではスマホで読んで、帰ってきたらタブレットで続きを読むなんてことも可能です。
その他、端末によってできることが異なります。詳しくは次の記事で。
電子書籍の注意点
・書籍データの所有権
例えば音楽の場合、購入するのは音楽データであり、所有権を買うことができます。しかし、電子書籍の場合、買うのはコンテンツを閲覧する権利であり、コンテンツの所有権を買うことはできません。
普段使う分にはこの違いを感じることはありませんが、例えば出版社が既に配信した本を削除したいと考えたとしましょう。その場合、配信会社は顧客の端末にあるデータを削除することが可能です。(その場合購入金額は返金されるそうです)。
参考記事『Amazon CEO、「消えたKindle電子書籍」問題で謝罪(ITメディア)』
ジョージ・オーウェルの事件自体はamazonのミスに過ぎませんでしたが、ミスであったにせよ自分が買った本がある日突然読めなくなるといことが起きたのです。
もし有川浩さんの小説『図書館戦争』のようにコンテンツの内容の規制が厳しくなると、過去に買った本のデータを消されてしまったり内容が改変させられる可能性もあります。
成人向けコンテンツはこの顕著な例で、既に国内でも削除された事件があります。
児童ポルノ法がどんどん強化されていった未来では村上春樹さんの小説なんて読めなくなってしまうのですかね?
考え過ぎっちゃ考え過ぎですが、ただの販売禁止でなく、既に販売した分の回収(消去)が容易にできるものということは確かです。
もちろんこのシステムは悪い点だけではありません、たとえば初版の配信後に発覚した誤植や追加コンテンツなどを一斉に全消費者に反映させることができます。
また、あくまでライセンスを買っているだけなので、万が一配信会社が倒産したりサーバーがクラッシュすると購入した本がどうなるか分かりません。 流石にここまでは杞憂ですが、買えるのは本のデータでなく、本のデータを閲覧できるライセンスだということを知っておく必要があります。
・フォーマット戦争
国内で一般的な電子書籍のフォーマットはいくつかあります。
携帯コミックで爆発的に普及した『.book(ドットブック)』
90年代の初めに国内の大手出版社らによって作成されたフォーマット。フューチャーフォン向けの携帯コミックで広く普及し、今でも国内コミックでは主流なフォーマット 。
一般社団法人日本電子書籍出版社協会が推進している『.zbf(XMDF)』
1999年にSHARPが作成。いろいろあってソニー・KDDI・凸版印刷・朝日新聞社・NTTドコモ・大日本印刷など多数の国内の大手企業が参加・利用・推奨している。
世界的にデファクトスタンダードとなりつつある『.epub(イーパブ)』
アメリカの電子書籍標準化団体IDPFが推進するXMLベースのオープン規格。2011年に策定されたEPUB3でやっと日本語の縦組み表示や和書独特の禁則処理に対応したため、日本でも広く普及し始めている。ついでにEPUB3では右から左に読むアラビヤ語やヘブライ語にも対応したで現状では世界最強フォーマット。
amazonが開発した独自規格『.azw(AZW)』
フランスのMobipocket社を買収してMobipocketをベースに作ったらしい。圧倒的で世界的な販売力で本をこのフォーマットにし、売りまくっている。
端末によって読めるフォーマットが異なりますし、出版社もすべてのフォーマットで電子版を出しているわけではありません。そして、上に挙げた全てのフォーマットがこれからも存続していく保障はありません。
ベータ vs VHS、BDD vs HDDVD戦争とは異なり、フォーマット戦争の場合は負けても変換という道が残されていますが、日本語の複雑さ、和書の表現の多様さから異なるフォーマットで完璧に同じ表示をするのは現状ではとても難しいらしいです。
廃れるフォーマットを選んでしまうとあとあと辛いですね...
読めれば何でも良いというユーザーはあまり気にしなくて良いと思いますが、純粋に本が大好きという人はこの辺をよく考えて詮索しないと後で後悔するかもしれません。
電子書籍端末を選択することはフォーマット戦争に巻き込まれることを意味します。
まとめ
電子書籍は国内ではまだまだ黎明期だと思います。電子化されていない本(仕事)は山のようにありますが、本を読む人(需要)は減っているので、出版社もどこまで力を入れているのかよく分かりません。iPadが発表され、Kinddleが日本にも上陸した2010年は電子書籍元年などと騒がれましたが、3年経った現在、電車内ではSNS、ソーシャルゲームをやっている人ばかりで、電子書籍を読んでいる人は殆ど見かけません。
アメリカでは、今年から『Newsweek』が印刷物としての雑誌を廃止し、デジタル版の配信のみにするなど急速に電子化が進んでいるという話も聞きます。しかし、日本ではまだまだ電子書籍は市民権を得ていないようですね。
とりあえず僕は好きな本があれば電子版と紙版の両方を買っていきたいと思います。
(結論:部屋も広くならないし、使うお金も増えました笑)
次の記事:『KindlePWを買うべきかReaderを買うべきか』
Amazon Kindle PowerFast急速充電器を買ってみた。 [ガジェット]
Amazon Kindle PowerFast急速充電器を買いました。
コレ
購入先は勿論amazonさんで、価格は990円でした。
スペック
Input: 100-240V ~ 0.3A 50/60 Hz, Output: 5V, 1.8A
ただの充電器なら付属品で大量に余っているのですが、今更USB充電器を買ったのはこいつが高出力に対応しているからです。最近のスマホやガジェットはバッテリィの容量が大きく、充電時間が長くて困っていませんか?
そんな時に、高出力対応のUBS充電器が便利なのです。
開封レビュー
箱 表
箱 裏
説明書
アダプタの裏
Input:100-240V 0.3A 50/60Hz なので、プラグさえ合わせれば世界中で使えます。
コンセントプラグは折りたたんで内側に収納できるタイプです。そこそこ大きいので、他のコンセントと干渉してしまうかも。
サイズ比較
手持ちのUSB充電器と大きさを比べてみました。
厚みはあるものの、比べるとコンパクトな方で、コンセントプラグが折りたためる機構がグッドです。何でSONYの付属品ってコンセントプラグが折りたためないタイプが多いんですかね?持ち運ぶときに凄く不便です。
充電速度比較
充電速度の比較には1.8A入力に対応しているXperia Zを使用しました。充電の様子はBattery Mixというアプリで監視しています。条件を同じにするため、すべてのアプリをシャットダウンさせ、機内モードにしてから充電しました。
まずはXperia arcに付属してきたもの(0.85A)
15%から90%まで充電されるのに2時間10分かかりました。
充電速度は 0.58 [%/min]
次に、出力が2.1倍のAmazon Kindle PowerFast急速充電器(1.8A)
15%から90%まで充電されるのに1時間23分かかりました。
充電速度は 0.90 [%/min]
バックグラウンドで電力を消費しているので、充電時間は半分とはなりませんが、約1.6倍の早さで充電することができました。
0%から100%まで充電するとすると、約1時間早く充電し終わる計算です。これは大きいですね。
まとめ
kindle専用みたいな書かれ方をしていますが、普通のUSB充電器として使用することができます(手持ちのXperia、Walkman、Cyber-shot、モバブなどを接続してみましたが問題なく充電できました)。ただし、何故かiPod touch(4th)は充電できませんでした。amazonのレビューを見た感じ、iPhoneは大丈夫らしいです。個体差や相性の問題も考えられますが、もしiPod用に購入を検討中の人は注意した方が良いかもしれません。
高出力タイプの中では比較的安価なので、これを使用している人も多いのではないでしょうか。 特にスマホよりも格段にバッテリィ容量の大きいタブレットを充電する時に威力を発揮すると思います(タブレット持ってないけど)。
充電時間にお悩みの方は検討してみてはいかがですか?
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最後にお決まりの注意文句を
※注意!
充電はメーカーが定めている電圧、電流値で行いましょう。対応外の充電器を無理に接続すると、バッテリィの寿命低下、端末の故障、最悪の場合発火事故に繋がる恐れがあります。 くれぐれもご注意下さい。
種子島の電波事情 [ガジェット]
1か月近く経ちますが、種子島に滞在中、各所でスピードテストを行ったのでその結果をまとめてみます。
※測定に用いた端末は勿論docomoのXpelia Zで、アプリはお馴染み『SpeedTest』です。
※今回掲載するデータはあくまで「こんなもん」というのを調べる為に行ったので、測定回数が1回の場所も多々あります。電波状況は時間帯、場所、端末によって大きく異なるのであくまで参考程度にご覧下さい。
※アンテナ強度マークの上に出ている『H』のマークは『FOMA HIGH SPEED』のマークです。FOMA(3G)よりちょっと早いヤツです。詳しく知りたい人はリンクを見てみて下さい。
(複数回測定した箇所では『,』で区切って記載しています。場所の後にカッコで測定日時を記載しています。)
★鹿児島ー種子島間の海上(2013.03.07.14:13)
この辺
---測定結果---
アンテナ強度 4/5(3G)
反応速度 181ms
下り 1.49Mbps
上り 0.34Mbps
--------------
一番近い陸地から10kmは優に離れているのに問題なく通信できました。速度も極端に遅いわけでもなくビックリ笑
★種子島宇宙センタ、竹崎展望台屋上(2013.03.08.10:00)
---測定結果---
アンテナ強度 5/5(3G)
反応速度 1118ms
下り 0.48Mbps
上り 0.31Mbps
--------------
かなり遅いです。twitterに画像をアップするのに結構待たされます。
★種子島宇宙センタ、社員食堂(屋内)(2013.03.10.10:30)
---測定結果---
アンテナ強度 1/5(3G)
反応速度 203ms
下り 0.42Mbps
上り 0.35Mbps
--------------
竹崎展望台とどっこいどっこい。twitterしながらぼっち飯するのにはちょっと適さないですね。
宇宙センター内はどこもこんなもんではないでしょうか。(もっといろんな場所で測っておけば良かった...)
★宇宙が丘公園(2013.03.10.13:13)
打ち上げが見れるポイントの一つなのでここからネット中継や画像の送信をしたい人も多いのではないでしょうか。
---測定結果---
アンテナ強度 2/5(3G)
反応速度 168ms
下り 1.63Mbps
上り 0.31Mbps
--------------
宇宙センター内に比べて下りはそこそこ出ていますが、上りはダメです。docomoのスマホからテザリングしてリアルタイム中継とかは難しそうですね。
★中種子町ふれあい公園付近(2013.03.11.08:03)
---測定結果---
アンテナ強度 2/5(3G)
反応速度 259ms
下り 1.12Mbps
上り 0.09Mbps
--------------
ついに上りが0.1を切りました。恐るべし種子島。
★西之表港、フェリー「はいびすかす」船内(2013.03.11.10:50)
市内でやる予定がすっかり忘れていました。西之表は種子島のなかで最も栄えている町です。はたして?
アンテナ強度 5/5(3G)
反応速度 189ms,189ms
下り 3.39Mbps,2.99Mbps
上り 0.38Mbps,0.38Mbps
--------------
今までで最高成績が出ました!すごくざっくりとした感想ですが、北へ行けばいくほど通信速度が早くなる感じですね。
★鹿児島中央駅付近(2013.03.11.16:05)
大都会鹿児島の測定結果は?
---測定結果---
アンテナ強度 4/5(LTE),2/5(LTE)
反応速度 78ms,80ms
下り 9.69Mbps,3.97Mbps
上り 3.84Mbps,2.97Mbps
--------------
流石です。久しぶりにLTEの表示を見ました笑。
docomoのマップを見ると2013年度5月末までに西之表で、8月末までに種子島空港付近、中種子町、南種町の一部でLTE(Xi)通信サービスを行うようです。
画像はNTTドコモ 『Xi九州・沖縄エリアマップ』(http://servicearea.nttdocomo.co.jp/inet/GoRegcorpServlet?rgcd=09&cmcd=LTE&scale=250000&lat=31.556678&lot=130.560261) より引用
画像の薄いピンク色が『Xiエリア(800MHz)』の色だと思っていたのでてっきり普通にLTE通信ができるのかと思っていましたが、これは3G(FOMA)エリアの色でした。分かり難いよ!
そんなこともありLTE(Xi)接続の表示は一度も見ませんでした。(節電のため、ほどんど3G(FOMA)のみの接続設定にしていた為でもあると思いますが)5月末に西之表市付近で一斉にサービスインするのでしょうか。ただ、宇宙センター付近はLTE(Xi)拡大予定エリアでないのが残念ですね。
ありがとうdocomo(全角)!
そして、今回の旅行中でもっとも好成績だったのがこちら
---測定結果---
アンテナ強度 4/5(LTE),2/5(LTE)
反応速度 76ms,76ms
下り 49.42Mbps,54.71Mbps
上り 5.81Mbps,8.85Mbps
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Xperia Zを購入してから今まで測定した中でもトップクラスの成績。docomo Xi回線の理論下り最大速度75Mbpsの2/3も出ています!(関東を除く一部地域では理論最大下り100Mbpsのサービスを実施しています。)
そんな化け物速度をたたき出した場所はどこか?
答えは...
羽田空港第2ターミナル、手荷物受取場(2013.03.11.21:09)です笑。
何気なく測定してみたらめちゃくちゃ早くてびっくりしました。
因みに僕は関東に住んでいますが、自宅ではLTE(Xi)入りませんし、docomoのエリアマップを見ても今年度8月までの拡大予定エリア外です。(おい)
関東なのに種子島より優先順位が低くて ありがとうdocomo!
そんな感じで、種子島は決して快適なネットライフが送れる環境ではありませんが、他の通信会社の場合はどうなんでしょう?
ちょっと調べてみたところau、softbankは3Gなら山間部以外はほほカバー、Emobileは西之表市と南種子町の非常に狭い地域において3Gのみ、WiMAXに至っては島全域においてエリア外となっていました。因みに4社とも現状でのLTE対応and拡大予定エリアに種子島は入っていません。
そう考えると、ドコモさんは頑張っている方なのでしょうか。 LTE(Xi)のサービス開始も1番早かったですしね。
ありがとうdocomo(最後は本当に)!
まぁLTE開通しても1社だけなので通信が集中してそんなに速度出ない気もしますが...
と言うかドコモ以外のキャリアさんもっと頑張れ笑
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◆まとめ◆
種子島は南へ行くほど通信速度が遅くなる。ネットが使いたい人はwifiのある宿に泊まりましょう。
LTEはこれからのサービス拡大に期待、(かなり)長い目で待ちましょう。