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電子書店の品ぞろえを比べてみた [ガジェット]

電子書籍のストア比較
前回は電子書籍のハード比較を行ったので今後はソフトの比較を行います。といっても端末を持っているわけではないので、端末のソフトではなく、本を買うためのストアを比較していきます。 
 
今回比較するのは
・Kindle ストア←KindlePW向け
・Reader Store ←Reader向け
・紀伊国屋書店(電子版)←Reader向け
の3つです。
Readerは対応フォーマットが多いので、SONYが行っている本屋以外に紀伊国屋書店が行っているサービスも利用可能なのです。 
 
   Kindle ストア 
Kindleで読む本を買うところ、アプリを入れればiOS、android端末でも購入した本を読むことができます。(PCは不可能)
品ぞろえは『10万冊以上の和書を含む200万冊以』とのこと、たぶん世界最大。無料タイトルは『和書1万冊を含む5万冊』とのこと、青空文庫のラインアップが約1.2万冊らしいので、国内で著作権の切れた本は殆ど無料で登録されている感じ。
ユーザー目線でさまざまなサービスを展開し電子書籍の普及に努めている。何よりも地球最強の本屋amazonが運営している将来性の強さが凄い。電子書籍販売店としてはほぼデファクトスタンダードになりつつある。のかな?
購入にはamazonのアカウントが必要。 
販売フォーマットはamazon独自の(.azw)
 
Kindleのサービス
 
・Kindle日替わりセール 
毎日1、2冊の本やコミックがおよそ60%OFFの破格で買える日替わりセールが存在します。数日間みたところ、ビジネス書とか自己啓発本が多い感じ?(駅のキオスクとかで売ってるヒマつぶしがてらに読みやすそうな本)
 
・Kindle月替りセール
日替わりセールの月替り版。値下げ率は40%程度。タイトルはマンガ、小説、ビジネス書とかいろいろ。毎月50冊程度が対象。 
 
・Kindl MatchiBook 
Kindle MatchBook (英語のサイト)
アマゾンで通常の本を買った人は、電子版が1~3ドルで買えるというサービス。今月よりアメリカのみでサービス開始、日本でこのサービスが実施されるかは分かりません。サービス開始時点で対象書籍が1万点しかそろえられていない点をみるといろいろと大変そう。
 
・Kindle オーナーライブラリ 
amazonプライム(+ amazon students)会員の人は数千冊の対象タイトルの中から毎月一冊、無料で本が読めるというサービス。
対象タイトルは小説だけでなくコミックも含まれており、ベストセラーなんかも普通に入っていてそこそこ良さげ。 既にプライム会員の人なら2年ほどでKindlePW代のもとが取れてしまう。
 
・Kindle ダイレクト・パブリッシング(KDP) 
自分の作った作品をKindle Storeで販売できるというサービス。出版にかかるコストは無く、簡単に全世界に向けて作品を販売できるサービス。電子書籍の醍醐味ですね。
読むのだけでなく書くのも好きな人、新人発掘が好きな人とかにはいいかも。僕はあんまり興味ないけど。
 
・Kindle 連載
先日10月25日に発表されたばかりのサービス。連載中のコンテンツがリアルタイムで配信されていくというもの。「凄く好きなマンガがあるけど、そのマンガのために毎週マンガ雑誌を買うのは億劫。でも週刊連載と同じタイミングで楽しみたい!」とか、「好きな作家が新聞連載始めたけど、自分の住んでない地方紙(自分が購読していない新聞)だから読めない...」というときに良さそう。
ただ、現在の対象コンテンツが18個だけなので、なかなか難しそう。特にマンガで普及してほしいと思います。 
参考記事『アマゾンが『Kindle 連載』を開始。単行本化前から一冊分完結まで定期配信(Engadget)』
 
Kindle Storeで純粋な書籍に関係あるサービスはたぶんこれで全部。いろいろありますね。 
 
 
   Reader Store 
SONYのReader向けの本を買うところ、iOS、andoid、PSVITAなんかでも読むことができます(本によって対応端末がことなる) 。日本の他にアメリカ、カナダ、イギリスで展開。日本のStoereはKDDI、凸版印刷、朝日新聞らの合弁会社であるブックリタスがプラットフォームを作成。
品ぞろえは和書が中心で『日本語コンテンツ約9万冊以上』とのこと。因みに『コミックは約1万冊』。数字上はkindle Storeとほぼ互角。うち、『無料コンテンツは約2000冊』とのこと。古典のラインナップは貧弱なようです。
販売しているフォーマットは XMDF/.book/EPUB3 の3つ。どれも国内では一般的なフォーマットなのでゆくゆくはReader以外の端末でも閲覧可能になるかも?
購入にはMySonyIDのアカウント登録が必要。 
販売フォーマットは(.book)(EPUB)(XMDF) 
 
Readerのサービス 
 
・ネットで本屋さん
本にレビューを書くとポイントがもらえたり、自分の書いたレビューによって他の人が本を買うとポイントがもらえるサービス。
継続的なサービスではなく、今月末で終わるキャンペーンらしい。
 
Reader Storeはこの秋に大々的にリニューアルしましたが、Kindleストアに比べるといまいち本気度が低い印象。 
 
 
 
   紀伊国屋書店  
紀伊国屋書店が運営している電子書籍ストア。SONYのReaderをはじめ、アプリを入れることでiOS、android、Windows、Mac、Panasonicの端末(UT-PB1)で閲覧可能。品ぞろえは現在和書のみ、洋書は検討中らしい。品ぞろえ数は不明。
とにかく対応端末が多いのが特徴。PCで本を読む人がいるのかは別にして。あと、本物の本屋さんだけあって和書の品ぞろえが豊富。 詳しくは下の表で。 
購入にはBookWebのアカウントが必要。
特筆すべきサービスは無し。
販売フォーマットは(.book)、(XMDF)。(EPUB)は不明  
 
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品ぞろえと価格
 
「電子書籍端末買ったはいいけど、読みたい本が電子化されていないorz...」では困ります。
10万冊以上のラインナップと言われても多いのか少ないのかよく分からないので、上にあげた3つの電子書店とamazonの品ぞろえ、価格を比べてみました。
電子本は書店によって値段が違うのも注目点です。
 
手始めに小説、僕の大好きな作家二人から見ていきましょう。
なるべく多くの出版社を含むように選んでみました。ここに挙げた本はどれもオススメなので、興味があれば是非読んでみて下さい! 
※複数の書店で扱われている本の最安値は赤字で太字にしてあります。  
※価格は10月27日に調べたものです。10月中旬に一度調べたのですが、Readerストアを中心に大きくラインナップが増えていました。 丁度更新時期たっだのか、急速にラインナップが増えているのか?
 
 
 
   小説その1 
  
 書籍名(著者、出版社)amazon   kindle  Reader紀伊国屋
 全てがFになる(森博嗣、講談社) 770630 630 630 
 ヴォイド・シェイパ(森博嗣、講談社) 1890703 800 800 
 ↑の文庫 740
 工学部・水柿助教授の解脱(森博嗣、幻冬舎) 1680
 ZOKU(森博嗣、光文社) 600
 スカイ・クロラ(森博嗣、中央公論) 1050589 735 735 
 ↑の単行本 1995
 ↑の文庫 620
 重力ピエロ(伊坂幸太郎、新潮社) 704630 662 661 
 ↑の単行本 1575
 死神の浮力(伊坂幸太郎、文藝春秋) 17731400 14001399 
 バイバイ、ブラックバード(伊坂幸太郎、双葉社) 14701120 1176 1176 
 ↑の文庫 680
 ゴールデンスランバー(伊坂幸太郎、新潮社) 1680860 903 903 
 ↑の文庫 935 
※ kindle版『死神の浮力』は10/25に配信予定
 
僕の好きな本9冊を調べたところ品ぞろえは全て同じで、価格の面でKindle Storeが目立ちました。
あと、紀伊国屋の価格がReaderStoeより1円だけ低かったりと各社お互いを意識して値段をつけているのが分かります。
 
小説には版(大きさ)によって単行本、新書、文庫本の3種類に分けられます。電子書籍の場合、この3つの違いがないので、表紙の画像をもとに、どの版が電子化されたかを判断しました。
例えば、上から6つ目の『スカイ・クロラ』は3つの版で出版されています。電子化されているのは新書の表紙のものですが、価格は一番安い版の文庫本を意識して設定したと考えられます。たぶん電子化したのは3つの版が出版されたあとだったのでこのような事になったと思います。
 
ここで一般的な小説の出版され方を確認しましょう。小説はまず単行本として出版され、人気の作品は約3年後に文庫本として新しい版でさらに出版されるのが一般的な形式です。 単行本は1500~2000円で、文庫化されると全く同じ文章が500~1000円で発売されます。(文庫化するときにストーリをアレンジする作家もいますが、大半の作品は同じ内容のままです。)早い話が値下げと広告用のネタ作りですね。
 
『死神の浮力』もたぶんあと3年で文庫化されます。今まで単行本は価格据え置きで、安価な文庫本を追加するというスタイルでしたが、電子書籍の場合はコンテンツの価格を簡単に変えることができます。kindle版の本は原作が文庫化したらいきなり半額程度に値下げされるのですかね?
下から4つ目の『バイバイ、ブラックバード』は既に文庫化されているのに、電子版の価格は単行本を意識したもので文庫版より高いのも面白いですね。"必ずしも"電子版の方が安いとは言えないようです。
 
  
これだけだとサンプルが少ないので、もう少し見てみましょう
上挙げた作家以外で僕が好きな本を20冊ピックアップしてみました。
 
   小説その2 

  書籍名(著者、出版社) amazon   Kindle   Reader 紀伊国屋
 空飛ぶ広報室(有川浩、幻冬舎) 16801344 1344 
 図書館戦争(有川浩、角川書店) 700693 693 
 阪急電車(有川浩、幻冬舎) 560525 525 
 夜は短し歩けよ乙女(森見登美彦、角川書店) 580378 567 567 
 有頂天家族(森見登美彦、幻冬舎)720600 630 630 
 四畳半神話体系(森見登美彦、角川書店) 700660 693 693 
 特別法第001条DUST<ダスト>(山田悠介、幻冬舎) 760650 683 682 
 リアル鬼ごっこ(山田悠介、文芸社) 1050450 473 472 
 煙か土か食い物(舞城 王太郎、講談社) 580473 473 472 
 スクールアタック・シンドローム(舞城 王太郎、新潮社) 420
 Zoo(乙一、集英社) 480420 420420 
 失われる物語(乙一、集英社) 580378 567 567 
 さみしさの周波数(乙一、角川文庫) 480
 ボッコちゃん(星新一、新潮社) 578549 588588 
 空中ブランコ(奥田英朗、文藝春秋) 546368 368367 
家日和(奥田英朗、集英社 )  500420 420420 
 NO.6 #1 (あさのあつこ、講談社)500420 420420 
 幽霊人命救助隊(高野和明、文藝春秋) 780
 氷菓(米澤穂信、角川書店) 480231 462 462 
 春期限定いちごタルト事件(米沢穂信、東京創元社) 609450 473 
 
今回は各社の違いが明確に出てきました。
まずKindleストアは先ほどと同様に安さが目立ちますが、上から3作の『有川浩』さんの作品を販売していません。この作家の他の作品も確認してみましたが、kindle ストアのみ取り扱っていませんでした。 作品を書くそばから映画化、ドラマ化、劇化するような超人気作家さんなのに不思議ですね、権利関係の問題でしょうか?
ReaderStoreと紀伊国屋はほとんど同じ感じ。紀伊国屋は2冊ほど最安値となっていますが、1円の差なので大きな差とは言えないですね。

マイナ目な本も入れてみたので取り扱っていないものもありますが、著者、出版社が理由に電子化されていないといったことは少ないようですね。逆に言えば、人気作家、大手出版社だからといって全ての本が電子化されているわけでもないのだなと。
 
 
 
お次は海外の作品(主にSF)、あんまり読まないから7冊ほど
 
   洋書(主にSF)
 
  書籍名(著者、出版社) amazon Kindle  Reader 紀伊国屋 
 星を継ぐもの(ジェイムス・P・ホーガン、東京創元社)  753
 スローターハウス5(カート・ヴォネガット、早川書房) 756550 578 577 
 宇宙のランデヴー(アーサー・C・クラーク、早川書房) 756550 578 577 
 アルジャーノンに花束を(ダニエル・キイス、早川書房) 861
 銀河ヒッチハイクガイド(ダグラス・アダムス、河出書房)683
 星の王子様(サン・テグジュペリ、角川書店) 500322 483 483 
 夜間飛行(サン・テグジュペリ、新潮社) 580
 
今回もKindreストアが安いくらいで、各社あまり差がないですね。早川書房の本はそこそこ電子化されているるみたい。 特に好きな『アルジャーノンに花束を』、『銀河ヒッチハイクガイド』、『夜間飛行』が売られていないのが残念...
フランツカフカの『変身』とか、古くて有名で著作権の切れた本は青空文庫のような感じで格安or無料で販売されてたりします。
 
 
 
最後は国内の古めの本。これもあんまり読まないから4冊ほど。
 
   古めの本 
 
 書籍名(著者、出版社)amazon  Kindle  Reader 紀伊国屋 
 グッド・バイ(太宰治、新潮社) 546(0)(315)315 
 金閣寺(三島由紀夫、新潮社) 620- -
 人間失格(太宰治、集英社) 270256 420 420 
 吾輩は猫である(夏目漱石、新潮社) 620589 (0)662 661 
※括弧で示したものは、出版物ではなくテキストデータを書籍化させたもの。青空文庫のような感じの本。 
 
青空文庫にあるような本を選んでみました。下の2冊にいたっては、amazonの印刷本より高い電子書籍も...
意外と有名そうな本でもなかったり、聞いたこともないような本が電子化されてたり。

 
 
   電子書籍化されない作家 
 
とても有名だけど、今回調べた3社のどこにも電子版を出していない作家が何人かいました。
 
まずは、『ノルウェイの森』、『1Q84』でお馴染みの村上春樹さん。
そしてテレビドラマガリレオシリーズ、『容疑者xの献身』、『真夏の方程式』なんかでお馴染みの東野圭吾さん。
テレビアニメ『化物語』、戯言シリーズで人気の西尾維新さん。
ドラマ化、映画化で一躍ブームになった『チームバチスタの栄光』を書いた海堂尊さん。
テレビ『カンブリア宮殿』の司会を務め『13才のハローワーク』、『歌うクジラ』などを書いた村上龍さん。 
 
どの作家さんもとても人気のある作家さんですが、電子版を出していません。
東野圭吾さんは電子書籍反対派として有名ですが、他の人もそうなのですかね?
西尾維新さんの本は装丁に凝ってて、改行、改ページ位置、レイアウトなんも表現の一部に使ってるからテキストデータだけ抽出すると面白さが半減してしまうのかなと。個人的に2段組みのライトノベルの版が嫌いなので是非とも電子化してほしいんですけどね。
 
 
   まとめ 
品ぞろえはどこも基本的に同じ、価格の安さはKindleストアがダントツといったところでしょうか。
実際に3社を使ってみて、Kindleストアの検索の精度高さ、電子化の予定の表示(○日に電子版が配信開始されます)何かは便利だなと思いました。ReaderStoreはちょっとでもミスすると全然ヒットしない...
 
それからamazonは電子書籍に関係するさまざまなサービスを現在進行形で立ち上げており、3社のなかで最も力を入れている雰囲気が感じられます。
その辺も含めて、現在3社の中ではKindkeストアが大きくリードしているように感じました。
 
よほどのSONY好きでなければ、電子書籍はKindle一択だし、そもそも、よほどの読書好きでなければ電子書籍なんて買わないと思いますが、もしいたら参考までに。
 
今回は僕が好きな本だけで比べましたが、本のジャンルが違えば結果も変わると思います。マンガは取り上げていませんし。 
電子書籍端末を買う前には、一度自分の好きな本(作家)があるか(いるか)確認してみましょう。

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ハハ、電子書店の品ぞろえを比べてみた:空の下のcairn42:So-netブログこの記事は過去にシンプルで簡単な外観も、非常に深遠な意味で書かれているが、それを味わうためにあなたが本当に深刻な場合は、それは多くの意味が含まれています。著者に感謝このような良い記事を提供していますので、私の心は再び洗礼をされて、あなたは私のことをもっと知りたい場合は、ここで確認できます:http://www.fotodigitaldiscount.de/hollistersde.asp or <a href="http://www.fotodigitaldiscount.de/hollistersde.asp">Hollister</a> or http://www.fotodigitaldiscount.de/hollistersde.asp and http://www.fieec.fr/hollisterx.aspx 私は私の意見が受け入れられることを願って。[url=http://www.fotodigitaldiscount.de/hollistersde.asp]Hollister[/url]
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