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この春はカメラを売ってでもアンドレアス・グルスキー展に行け [カメラ]

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少し前のレンズの記事で関西に旅行に行ったと書きました。
僕が生まれて初めて大阪に行ったその目的は、アンドレアス・グルスキー展を見ることです。 

きっかけはとあるブログ

【美術館】今週末は嫁を質に入れてでもアンドレアス・グルスキー展に行け 

 

このブログを見て、アンドレアス・グルスキー展に行きたくなったのです。
しかし、気づいた時には既に東京での開催が終わっていました。(関東住みです)
そこで半年間待ち、国内二会場目の開催地である大阪まで行き、見てきました。

少しでもカメラ・写真が好きな人は上のブログを読めばアンドレアス・グルスキー展の凄さが伝わると思います。 
また、アンドレアス・グルスキーという名前を知らなくても、この写真を見たとこあるという人はいるのではないでしょうか?
 
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「Rehin Ⅱ」
 
1年ほど前にそこそこ話題になった、彼の作品です。
見覚えないでしょうか?
 
 
 

 
 
 
 
 
 
そのニュースがコチラ

史上最高額の写真家、アンドレアス・グルスキーの世界

「3億円を超える写真」:その理由 

彼の作品である上の画像「Rehin Ⅱ」が写真としては史上最高額の430万ドル(約4億円)で落札されたというニュースです。
 
そんな人の写真展が初めて日本で開催されているのです。
これはもう行くっきゃないでしょ!

大阪にある国立国際美術館で5/11まで見ることができます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  公式サイト  
  
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ANDREAS GURSKY | アンドレアスグルスキー展 | 

 
名称:ANDREAS GURSKY | アンドレアス・グルスキー展
会期:2014年2月1日〈土〉→5月11日〈日〉
会場:国立国際美術館 地下3階展示室
開館時間;10:00-17:00
  ※金曜日は19:00まで
  ※入場は閉館の30分前まで
休館日:月曜日。ただし、4月28日(月)、5月5日(月・祝)は開館。
主催:国立国際美術館、読売新聞社、読売テレビ
後援:大阪・神戸ドイツ連邦共和国総領事館、 大阪ドイツ文化センター
特別協力:ぴあ
協力:全日本空輸、Sprüth Magers Berlin London、ダイキン工業現代美術振興財団

 

 
 
僕が行った日は結構な雨でした。 
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いろいろな建物が映っていますが、美術館は全て地下にあります。
写真右側にあるラインアートのオブジェが地上のエントランス。左に写っている丸っこい建物は科学館です。 
 
 
館内には約50点の作品が展示されており、帰りの飛行機の時間ギリギリまで見てました。
内容が濃すぎてとても時間が足りません、もう一度くらい行きたかった... 
 
数メートルもある大きな写真から選挙ポスタくらいの大きさの写真まで、彼のさまざまなシリーズの写真が一堂に展示されています。
ヤバイです。 
 
 
 
 

 
 
 
 
  感想というかなんというか  
 
 
 初心者とはいえ、僕も写真が趣味なので、作品を前にして
「何処からどのように撮影して、どんな処理をすればこのような画」ができるのかを考えるのですが、とても簡単にできるとは思えない画像ばかりで圧倒されるのです。
複数の画像を張り合わせて作ったことは想像できても、画像のつなぎ目、複数視点の合成によって生じる歪み、イメージセンサのノイズ、色や光のムラ、影、空気が高度に融合し一枚の映像を構築しているのです。
また、ある作品では張り合わされた複数の画像が一枚の写真のように綺麗に歪んでいたりと、全ての作品が新鮮でいて、かつ緻密に作りまれた写真となっています。

彼の作品の凄さは少しでもカメラをいじったりすると良く分かります。
一見すると”ただの写真”なのですが、”ただの写真”ではないのです。

僕も昔は
「プロと同じ機材を使って、同じシチュエーションでシャッターを押せば誰だって素晴らしい写真が撮れる」
と思っていました。
しかし、それは全ての写真で通じる訳ではありません。

例えば旅行雑誌に載っているほど空は青くないし、例えば化粧の広告に載っているほど肌が平坦で全く汚れのない人間はいないし、例えば住居の雑誌に載っているほどレンズを通した像は柱や床を真っ直ぐに結像してくれないのです。
写真は現実を切り取ると言いますが、私たちが普段目にする写真の大半は現実とは異なったものになっていることを認識する必要があります。
 
そもそも現実を完全に切り取ることは不可能なのです。 
 
 
それは写真を現像(デジタル写真でも現像という行程は存在します。デジカメでは機械が勝手にやってくれるので普通は意識する必要がありませんが、機種により手動で行うこともできます。)する際には多くの制約があり、その制約の中でだましだまし現像して得られた「現実のイメージに比べて遥かに貧弱なデジタルデータ」を脳内イメージを基に再現して作られるのが写真だからです。
 
そして、彼はこの作業を非常に上手くこなしているのです。

普通のデジカメでは、ちっぽけな映像エンジンがその場でささっと計算し、行う現像行程を一つ一つ手動で行い、0と1で構成された数字の羅列を芸術作品に変えていくのです。1つの写真(作品)に数か月かかるというのも納得です。
 
今回の記事は僕が感化されたブログになぞらえてタイトルを付けましたが、写真、写真表現、デジタルイメージ、画像加工、レンズ、光学などが好き人が、カメラとレンズに関する最低限の知識と、このアーティストがやっていることを理解して行くとより深く感動できると思います。
 
もし5年くらい前の僕だったら、単なる写真全体の美しさしか分からなかったでしょう。(もちろん写真自体も大変に美しいのでそれだけでも満足できます。)
そして、10年後の僕だったら作品を前によりたくさんの感動があるのではないかと思います。
 
 
 
 
 
 
 
  最後に   
 
 
思うがままに書き連ねたので自分でも何を書いてるのが分からなくなってきましたが、まとめると
今、行きましょう」ということです。
芸術に早すぎることも遅すぎることもありません。 常に今が一番のチャンスなのです。


万人受けする展覧会ではないかもしれませんが、写真が好きな方は大阪まで足を伸ばす価値のある展覧会です。絶対。 ちょうどGWの終わりまでやっていることですし。予定がない方もある方もこの機会に見に行ってみてはいかがでしょうか。
5月11日までのこの機会を逃すと国内でグルスキーの写真が見られるのは何年、いや何十年先になるか分かりませんですよ!?
 
 
だから、
この春はカメラを売ってでもアンドレアス・グルスキー展に行け
 
 
 
 

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